2014年8月31日日曜日

綿生地の縫製

80才を超えたおばあちゃんがリビングに選んだのはコットン100%のピンクの無地。
もう一つの洋室は鮮やかなコバルトブルーでした。
綿生地の縫製は、加工所による仕上がりの違いが大きいというのが私の印象で、
アートケイさんに初めてお願いした時(ボラスのロックの黒だったかな)、
その綺麗さに驚きました。
Y様、楽しみにお待ちくださいませ。

K様発注しました

リビングのカーテンを掛け替えされるK様の縫製指示書です。
巾114㎝の仕上がり巾に対し、リングテープが5本ありました。
通常より1本多い仕様です。
このサイズを100巾の生地で作る場合、このようにすることはありますが、
(メカの標準仕様のままだと中央のジョイント位置にリングテープが来ないため、
きれいに畳み上がらないため)
150巾の生地では珍しいかもしれません。
隣の165㎝の窓と数を合わせたのか、
柔らかなレースのためリングテープの間が垂れるのを防いだのかもしれません。
いずれにせよ、仕上がりを良くする為に何かの意図を持って作られたのだと思います。
K様にも『きっと細かなところに目が行き届く良い業者さんだったんですよ』とお話ししました。
縫製指示書にはそうした経過は書きませんが、
リングテープの数とピッチは書き込みます。
縦ストライプのレースをサイズの異なる窓に使いますので、
『柄合わせ』はせず、各窓にバランス良くストライプをいれることも書いておきます。
柄位置を合わせてしまうと、
どちらかの窓のストライプの始まりと終わりがアンバランスになる可能性があるからです。
生地によって指示する内容も色々です。
 
 
 
 



理屈と感情

S様のリビングに決定したのは、当店でも人気の刺しゅうレースでした。
ご自宅の近くのセカンドハウス。
万が一、人には言いたくない理由があるかもしれませんので、
ご購入の動機をストレートに聞くわけにもいかず躊躇していました。
S様がお部屋に求めているものを知りたかったのです。
お話の中で自然と知ることができ、
それなら皆さんが心安らぐような生地にしましょうとお勧めしました。
例えばカーテンを選ぶ時、
縦柄は天井が高く見えるとかそういう理屈を一番に持ってくることはありません。
本来、人の感情の為にある理屈が、感情より優先されることがあってはいけないと思うからです。
中心街の街並みを望むマンションの最上階の窓に、
きれいな草花が並んだらきっと素敵ですよね。

2014年8月29日金曜日

試作品

こちらは本日お納めしたU様のカーテンの試作品です。
縫いにくそうなトリムでしたので、あらかじめ1mを取ってアートケイさんに送り、
別の生地を使ってテストしてもらっていました。
表から見ると分かりませんが、裏の処理方法は途中で変えてあります。
どういうふうに縫えば、より綺麗かを知るためです。
一つのカーテンをきれいに仕上げる為には、
時にはこうしたプロセスを経て納品します。
お蔭様でU様にもとても喜んで頂くことが出来ました。
U様、本日は6時間の長丁場にお付き合い頂き、誠にありがとうございました。

2014年8月26日火曜日

現物で合わせる

芯地部分のみ一体縫製をするW様のカーテンの
仕上がり寸法を決めています。
縮尺を合わせた絵を書いて上部の生地の丈を仮決めした後は、
サンプルをその高さに折って、
お選び頂いた生地と似たイメージの店のサンプルに実際にクリップで止め、
本体のカーテンとのバランスをチェックします。
想定した寸法でバッチリでしたが、
念の為数㎝短いパターンと長いパターンも試し、
やはり先程の寸法で間違いないことを確認。
お仕立てはヒダを多めのフラットカーテンですので、
その『多め』の感覚もチェックします。
とても良い感じで出来ると思います。
予定日通りなら僕と同じ誕生日ですので、
産まれてくる赤ちゃんの期待も背負って頑張ります!

K様再チェック

昨日、あえて明細書の作成までにしたK様の再チェック中です。
ピンクの蛍光ペンは昨日チェックした時のもの、ブルーは今日です。
発注書も全て書き終え、明日はスタッフのチェックも入ります。
 

2014年8月24日日曜日

欠品対策

オーダーカーテンを販売する上で最も怖いもの、
それは欠品です。
多くの取引先から日々欠品情報がFAXされてくるのですが、
最近はギリギリの在庫管理をしているので欠品も多くなっています。
当店では展示しているサンプルは全てデータベースに入れていて、
欠品情報が来るたびに該当品がないかをチェックします。
該当商品は展示を外してバックヤードの欠品棚に置かれ、
アイパッドで写真を撮って店のグループウエアにアップされます。
品番だけだとスタッフの印象に残らず、
それが原因でお客様にご迷惑を掛ける可能性もあるからです。
欠品が解除されるとこの写真も削除され、
常に今現在欠品中の生地だけがアップされている状態になっています。
 
既に生地が確定していて発注がまだ先の場合は、『売り止め』という指示をします。
発注書を書くまでの数日の間に欠品になることも考えられるので、
必要m数をメーカーさんに確保してもらうお願い書です。
 
こちらは本日現場打ち合わせをさせて頂いたK様の明細書と売り止め指示書。
仕上がり寸法を決める作業は本日の内に完了させ、
明日の夜に再チェックを行い発注します。
ほんの1日のブランクですが、念には念を入れて書いておきます。 
 

2014年8月23日土曜日

K様ドレープの仕上がり丈とヒダピッチ

こちらはK様の発注書です。
注意書きは入隅を跨いだ2つの腰高窓についてです。
一つは4巾、もしくは5巾使い。
お見積もりは4巾で出していますが、
横リピートが小さいので掃き出し窓の巾落としを使うことができます。
カーテンの場合、あまりにも小さい巾継はしない傾向にありますので、
5巾にするとヒダピッチが狭くなり、隣の窓との違いが目立つ可能性もあります。
4巾で作るか足して5巾にするかはアートケイさんの判断も仰ぎながら、
最善の判断をしたいと思います。
この2つの窓は高さは違いますが、
現場でのお打合せ通り仕上がり丈は揃えます。
いつものことですが、ただ寸法を書いて終わる発注書はありません。
そして、こういうことに付き合ってくれるアートケイさんは、
本当に貴重な加工所さんなのです。
バッチリ仕上げますので楽しみにお待ちください。
 

H様のレース

奥様とご主人でお好みのテイストが違ったH様。
結果的にはご主人の好まれたレースを現場にお持ちすることになりましたが、
スタッフと話をしてもう一度生地を探すことにしました。
ドレープに合いそうな生地をピックアップしながら、
奥様だけでも、ご主人だけでもなく、お二人が気に入ってくださりそうな生地を。
打合せの時、ご主人は不在でしたが、
奥様は『これが良いです!』と新たに選んだ生地で決めて下さいました。
そこで了承していても何も問題は起きなかったと思いますが、
『僕がまた取りに来ますので、ご主人にも是非見て頂いて下さい』とお話しました。
カーテンは部屋に合っていることが大事ですが、
それと同じくらいプロセスも大事です。
『妻が選んだもの』、『夫が選んだもの』より、『二人で選んだもの』の方が、
きっと何倍も素敵に見えますよね。
 

2014年8月21日木曜日

テクニックというより・・・

縫製担当のart-k後藤です。

人気のある北欧生地。
品薄で、入荷された生地は必要分ギリギリでした。

写真に写っているひょろりとした糸くずは、ハサミを入れた後の「裁ち端」です。
入荷された生地の切り口があと1cmでもずれていれば、良い柄位置でのお仕立てが出来ませんでした。


我々縫製のテクニック以前の話で、サイトーさんやお客様の”運”ですね、これは(笑

2014年8月20日水曜日

U様切替カーテン

こちらはU様のリビングのカーテンの発注書です。
本体の生地は109㎝巾、裾に使う生地は150㎝巾。
この2つの生地を使って仕上がり巾192㎝の2倍ヒダのカーテンを作る場合、
192×2=384+20(耳の折り返し)=404㎝の総巾となり、
109㎝の生地巾だと4巾、150㎝の生地巾だと3巾必要になります。
でもそれでは本体と裾でジョイント位置がずれてしまいます。
そこで無地の裾は本体に合わせて109㎝にカットして、
同じ4巾使いとして要尺を取ります。
こうしたカーテンは生地の組み合わせもそうですが、
きれいに仕上がるような縫製指示も必要です。
 
 

2014年8月18日月曜日

M様、階段のカーテン発注しました

階段のコーナー照明の取付位置が分かりましたので、
昨日残したままになっていた階段のカーテンを発注しました。
上の写真はバランスの発注書です。
生地の組み合わせや左右の割合、カーブがどこから始まるのか、
使用する芯地の種類、裏地の品番、使用する生地のm数などを書き込みます。
縮尺が異なると別の物が出来上がってしまうので、図面もキッチリと。
 
こちらは組み合わせるレースカーテンの発注書です。
窓の幅に対して、仕上がり幅をかなり大きめに作ります。
ふわっと曲線を描いて束ねた時にボリューム感があり、
山数が多い方がきれいだからです。
 
こちらは窓枠内に入れるカフェカーテンの発注書。
実際にはこれを縮めて半分にしますが、
発注書は伸ばした状態の物を絵にします。
裾や耳の処理方法も指定します。
こうした細部の作り方が全体のイメージを左右します。
 

2014年8月17日日曜日

M様発注してます


薄く全体的にではなく、重要度の高いお部屋にご予算を集中された
小田原市のM様の発注をしています。
お部屋の数が減ったことを気にされていましたが、
当店に期待されているものは何かを考えながらプランニングさせて頂きました。
確かに箇所数は減ったのかもしれませんが、
それでも発注書は12枚。
現在確認中のホールを含めると15枚位にはなると思います。
図面に書き込んだ決定事項、メールでのやりとりをプリントアウトしたもの、
現場写真、図面、採寸用紙、生地データ…
それら全てにもう一度目を通して、明細書に反映されているかもチェックします。
ご期待に添える仕上がりなるように頑張ります。

2014年8月16日土曜日

U様カフェカーテン

こちらはトイレと洗面所のカフェカーテン。
上部の色はブルーになりガラス風のトリムも付きますが、
割合を決める作業をしています。
1㎝づつ上を上げたり下を上げたり、上を下げたり下を下げたりを繰り返します。
縮尺を合わせた図を書いてはいますが、
現物とのギャップもあるのでこうしてチェックします。
こちらは裾を切り替えてトリムを付けるカフェカーテン。
こちらは食品庫のサイズ違いのカフェカーテン。
割合を合わせる?割合を変えて少しでも裾のサイズを近づける?
色々な考えを一通り試しながら、
『やっぱりこのサイズ!』と納得するまで繰り返します。
 

S様最終チェック中

本日採寸に伺ったS様の最終チェックをしています。
寸法を出す時は一度、全ての窓を基準に則って算出し、
その後、各窓の注意点や生地の特徴をチェックしながら変更していきます。
採寸用紙だけを見れば良いというわけではなく、
『その部屋にカーテンが掛かった時のイメージ』も大事です。
なので写真は必ずチェック。
撮影したらパソコンのホルダーに入れっぱなしにはせず、
必ず当店のグループウエアにアップしてチェックしやすいようにしておきます。
各窓、きっちり確認しましたので納品日を楽しみにお待ちください。

お盆やすみ

13日からの三日間、お盆休みを頂いて
福島県の南相馬市にボランティアに行って来ました。
被災地へボランティアに行くのでこれで3回目です。
初回と二回目は南三陸で瓦礫処理と漁業支援でした。
今回も南三陸に行こうと思ったのですが、宿が取れずに断念。
南相馬も全て満室だったのですが、
ダメもとで電話をしたホテルがキャンセル空きが出ていて即決しました。
南相馬には今でもボランティアセンターが開設されていて、
お盆中も多くの方が来られていました。
普段はバスをチャーターして訪れるグループや、
旅行会社の企画するツアーでもっと多くの方が来られているそうです。

私が担当したのは海岸近くの田んぼ添いの除草でした。
このエリアは約150戸のほぼ全てが津波に流され、
今は荒れ地のようになったままになっています。
他のエリアに比べて復興も遅れていて、
これから新しい何かが生まれるという雰囲気を感じることはできません。
田んぼと道路の間の法面、道路と歩道を区切るブロックの間は、
人が居なくなったことで雑草が伸び放題となっていて、
以前住んでいた方やここで農業をしていた方にはそれがとても悲しく、
訪れる人の印象も悪くしてしまうとのことでした。

訪れたのがお盆と言う事もあり、
市内各所に点在する墓地には花が手向けれていました。
この地域にはお墓にも提灯を飾る風習があるのか、
それぞれのお墓には立派な提灯が飾られていて、
見ているだけで胸が締め付けられる思いでした。

僕の担当したエリア。
ほんの少しですが、これからも関わっていきたいと思います。


*ボランティアの事を書くのは正直、躊躇があります。
一度訪れただけで何かを書くのは憚られますし、
誤った印象を与える可能性もあるからです。
訪れた者が報告をすることで、
少しでも何かを伝えられるならと思い書いています。

2014年8月12日火曜日

夏季休暇のご案内

当店は8月13日(水)~15日(金)の3日間、夏季休暇を頂きます。
16日(土)からは通常営業となります。
お客様にはご迷惑をお掛け致しますが、宜しくお願い申し上げます。

2014年8月11日月曜日

T様発注しました

こちらは伊勢原市のT様の採寸用紙です。
昨日の内に明細書まで書いておきましたが、発注はしていません。
基本は1日1現場。
カーテンの発注は細かな注意点が多く、しかも全てがオーダー品です。
短時間で一気に行えばミスが起きる可能性も高くなるからです。
ブルーの蛍光ペンは昨日チェックした際につけたもの。
ピンクの〇は本日再チェックした際につけたものです。
慎重に一つ一つを確認しながら、現場写真も再チェックします。
全てバッチリ完了しています。
 
 

T様発注しました

新宿区のT様の発注書です。
カーテン生地は100㎝や150㎝の生地巾が主流ですが、こちらは300巾。
横方向に生地を延ばして作りますので巾継ぎが無く、
裾もスッキリとしたウエイト巻きロック加工で仕上げます。
フックの項目に書いてある『ポラリス』というのは、
ただ差し込むだけではなく上からも押さえられる特殊形状のもの。
上下から抑えることで山の向きがちゃんと正面を向き、
カーテンの上部が「お辞儀」するのを防ぎます。
右端の欄の『有』は形態安定加工の指示です。
この加工によってひだがキレイに出ます。
当店では一般のオーダー品には標準でお付けしています。
こちらは150巾の縦使いのレースの発注書です。
縦使い生地の場合、通常は折り返しの仕様ですが
横使いと同じウエイト巻きロック加工で仕上げます。
細い横ボーダーのレースですので、
折り返すとそこだけボーダーの数が倍になり見た目がキレイではないからです。
巾継ぎありのウエイト巻きロック加工は、一般的にはやりません。
アートケイさんだからこそお受けできる縫製仕様です。
フックや裾処理、ヒダ加工など、
当店とアートケイさんならではの仕上がりでお作りしますので、
楽しみにお待ちください。
 
 
 
 
 

2014年8月9日土曜日

S様発注しました

本日生地をお選び頂いたS様の発注をしています。
発注の際は色々な確認をしますが、
自分の採寸用紙に書いた品番の書き間違いがないかもチェックします。
カタログには縦横に数列の生地が並んでいるので、
1段下や横の品番を書いてしまうこともあり得るからです。
ロールスクリーンやブラインドの品番も、
全てもう一度カタログを開いて色番を確認します。
大事なのは、良い意味で自分を信用しないことですね。

2014年8月8日金曜日

U様採寸

今日、事前採寸にお伺いしたU様のリビングの房かけです。
このタイプは装飾タッセル用になっているので、
一般的な共布タイプだと輪っかが入らないことがあります。
取り付けてある高さも共布タイプでは高すぎる位置でした。
中古物件の場合、新築物件とはまた違うチェックポイントがあります。
 
 

2014年8月7日木曜日

U様プランニング
















U様のプランニングも最後の段階に入っています。
どの色もそうですが、
ちょっとでも濃いと部屋のイメージが重くなったり、
ちょっとでも薄いと存在感が無さすぎたり…。
このシリーズにはこの色はあるけど、こっちの色はないとか、
このシリーズは両方の色はあるけど素材感がイマイチとか、
思い切ってプランを考え直してみてもピンとこなかったり。
でもこうしたプロセスを経ないとご提案には至りません。
今日届いたのは、これまでの内容が土台になった生地サンプル。
明日、少しテイストを変えた生地サンプルが届き、
その出来栄えを比較して最終的な内容を固めたいと思います。
お待たせして申し訳ありませんが、あと少しお待ちください。

2014年8月5日火曜日

横浜市M様、積み込み完了しました

当店では意外と多いのが横浜・藤沢のお客様です。
週に一度は行っているかもしれません。
採寸や現場打ち合わせに伺う度に、
『この距離を車で来てくださったんだな』と思います。
その距離に応えられるよう、明日はばっちり仕上げます。
 

2014年8月4日月曜日

W様プランニング


本日現場打ち合わせにお伺いしたw様のプランニング中です。
店に戻ってからスタッフに内容を伝えて
カタログからの生地を探しとサンプル手配をお願いし、
私は閉店後に機屋さんの資料に目を通すもこれと言ったものがないので、
今度はコントラクト(商業施設用)を引っ張り出したがこれと言ったものが無く、、
困ったなあ頭を抱えていた時にふと、
『このくらい柄が小さいと柄合わせしなくても良さそうだな』と思って、
それを活かしたプランが出来るんじゃないかと机に向かって、
おもむろにブログを書き始めています。
(その前にプランを考えよう!)

2014年8月3日日曜日

S様発注しました

下のエントリーで書かせて頂いたW様同様のケースが
S様のリビングにもありました。
右の掃き出し窓は間仕切り壁と入隅に挟まれているため、、
左の窓よりレール幅が10㎝m短くなります。
生地は2色のグリーンのプリント柄。
レールの長さや余裕分を調整して同じ寸法にすべきか迷いましたが、
寸法は窓ごとに変えることにしました。
柄の位置が変わっても見た目に分からない柄であること、
右の窓の生地の余裕分が多すぎることで、
そちらの違和感の方が大きく感じらる可能性が高いことが理由です。
結果的には昨日の仕上がり寸のまま変更はないのですが、
『これで良い』という結論に至るプロセスが必要です。
小窓のロールスクリーンとタッセルのコンビネーションも楽しみにしてください。
 
スタッフがご提案したボンボンタッセル、
お腹の赤ちゃんも分もちゃんと発注してあります。
こちらも楽しみにお待ちくださいね。
 

W様発注しました

一日置いて再チェックをしたW様、
昨日気づいていない点があり仕上がり寸法を修正しました。
修正したのはご主人がお使いになるこちらのお部屋。
お選び頂いたカーテンはこちらです。
当初の仕上がり巾は左の腰高窓が両開きの180㎝、右の引違い窓が片開きの94㎝でした。
腰高窓の1枚分の巾は90㎝になりますので、引違い窓と4㎝の差が出ます。
同じ150㎝巾の生地を山をつまんで違う寸法になるよう縮めると、
縦の位置が変わってしまうのです。
小さな柄なら目立ちませんが、お選び頂いた縦ストライプですと目立ちます。
そこで、レールの窓からの出し分と余裕分を調整し、
3枚全てが同じ寸法になるようにしました。
出来上がった時にお客様が違和感を感じないよう、
小さな気配りを加えながら仕上げていきます。



昔話

今日、最後の現場はカーテンのお届けでした。
お客様はWEB業界の方で、ついつい話し込んでしまいました。
この仕事をする前、今では一着も持っていないスーツを毎日着て、
広告営業の仕事をしていました。
私にとっては社会人の基本を学んだ学校のようなところでした。
名刺のもらい方やスケジュールの組み方、営業の仕方と言ったこともそうですが、
その時に得た知識や経験が今の自分に大きな影響を与えています。

広告というのは面白いもので、お金を掛ければ効果がある訳ではありません。
100万円の予算を一つの媒体に使うより、2つの媒体に30万づつ掛けた方が良い場合もあります。
1つの媒体に時期をずらして50万と30万の2回打つ方法もあります。
販促費の年間予算を組んでいる会社なら、
そうした工夫で浮いた予算を保険として取っておくことも可能です。
『ただ高コストをかけるのではなく、工夫をしてコストを下げてそれ以上の効果を出す』という
今の自分のプランニング方法は、この時の経験が基礎になっています。

もう一つは色です。
広告業界では色をCMYKの組み合わせで表します。
例えば紺ならC100M60とか。グリーンならC100Y80とか。
これらは紺がシアン100%とマゼンダ60%を混ぜたものという意味で、
色の構成が分かります。
ロールスクリーンやブラインドの色サンプルを見た時、
今でもこのCMYKの%をイメージします。
色のマッチングを決める参考になるからです。

私はカーテンの仕事に就くまでに2つの職種を経験していますが、
不思議なものでそれらの経験が今とっても役に立っています。
まるで今の仕事の為に経験してきたように。
こういうのって不思議ですね。

2014年8月2日土曜日

W様、S様最終確認

本日、現場打ち合わせにお伺いしたW様とS様の最終確認をしています。
採寸用紙に書かれた寸法や決定生地、レールなどの確認、
撮影した現場写真を見ながら取付位置の確認をしていきます。
現場打ち合わせが重なると情報量も多くなりますので、
書き込まれた情報と自分の記憶を早い段階で擦りあわせておくことも重要です。
日を置くと、書かれた情報の的確さそのものに不安を覚えることになるからです。
1窓1窓確認しながら書いていても、それを裏付ける自信が必要なんですね。
なので、『ここに書いた内容で間違いない』と確信できる内に、明細書を起こしておきます。
でも、発注は明日です。
一度に複数の明細書を作ると、それによるミスも起きかねないからです。
一日置いて客観的に明細書を見れるようになってから、
再度確認して発注書を書くようにしています。

慎重に…

 
どこか懐かしさを感じさせるU様のダイニングの照明です。
色々なプランが可能な中で悩みに悩みましたが、
決め手になったのはこの照明でした。
 
照明に合わせてセレクトした、どこか懐かしさを感じさせる生地の組み合わせ。
ベースの生地はもちろん、無地もテクスチャーにこだわりました。
仕上げは昨日見つけてきたトリム。
既に縫製テスト用(きれいに縫えるかどうか)も手配しました。
気に入って頂けたプランですので、慎重に進めたいと思います。

Y様発注しました

こちらは本日採寸にお伺いしたY様の発注書です。
半間の小窓と1間の出窓に同じカーテンを両開きで作ります。
半間は1巾を2分割しても作れない寸法、横リピートではないのですが、
きれいな仕上がりにはなりませんので、片側1巾づつ使用します。
その場合、問題になるのが一間窓との山の高さ・ピッチのバランスです。
アートケイさんの場合、こうした細かな点も配慮して作ってくれますが、
発注者側の意図を伝える為にも指示書に記載します。
たとえシンプルで一般的な作りのカーテンでも、注意すべき点は多々あります。
私の場合、まず標準的な仕上がり寸法を出した後、
必ず『詰め』の作業をします。
1窓1窓、盲点が無いかをチェックし、仕上がり具合を上げていく作業です。
Y様の場合はこの他に出窓のレースも修正しました。
1㎝か4㎝のどちらかしかないフック上の寸法をレールに合わせて3㎝に。
これもまた、アートケイさんしか対応してくれない部分です。
ごくごく普通のカーテンを作っても、加工所さんによって仕上がりは全く違ってきます。